2024年9月29日
最新AIによる市場分析 明大前(世田谷区) VS 北千住(足立区) 投資するならどっち?
不動産投資は、信頼できるパートナーと事前に計画を立てることで、比較的安定した収益を見込めるため、人気が高まっています。特に首都圏の物件は近年価格が高騰しており、今後も発展が期待されるエリアです。
今回は、価格が比較的落ち着いており、人気エリアへのアクセスも良好な2つのエリアをピックアップし、最新のAIを活用してわかりやすく比較してみました。
【この記事で分かること】 ・明大前(世田谷区)と北千住(足立区)の特徴や賃料イメージが分かります。 ・上記2エリアの平米あたりの地価、建築費用を解説しています。 ・夫婦二人世帯やカップルによる同居を想定した「2LDKタイプ」と単身者世帯向けの「1Rタイプ」一棟アパートにおける収益性を比較しています。 ・2エリアにおいてそれぞれ上記2パターンを試算した結果、最も家賃収入を多く得られる物件はどれでしょうか。 |
新築一棟アパート投資をするなら?2つのエリアの特徴
新築一棟アパートに投資する際、どのエリアに物件を選ぶかは非常に重要なポイントです。
エリアの特徴や将来的な発展性が、物件の資産価値や収益に大きく影響するため、慎重な判断が求められます。
今回は、人気の高い世田谷区明大前エリアと、コストパフォーマンスの優れた足立区北千住エリアを比較してみましょう。まずは、それぞれのエリアが持つ魅力や特徴を解説します。
世田谷区明大前の特徴
新宿や渋谷へのアクセスがよく、落ち着いた住宅街が広がる世田谷区明大前。学生や若年層の社会人、ファミリーなど多くの層への訴求が見込まれます。
不動産投資の重要ポイントである「空室リスク」が低いエリアとも言えるでしょう。
ただし、家賃は比較的低めに設定する必要がある一方で、土地価格は北千住と比較して高めの傾向があります。
足立区北千住の特徴
足立区に位置する北千住駅は複数の路線が乗り入れているため、都心へのアクセスが抜群です。商業施設や飲食店も豊富で、総合的な利便性が高いエリアです。
幅広い層にマッチしますが、特に単身者向けの賃貸需要が高い傾向にあります。現状では地価が比較的安く、再開発が進むことでその恩恵を受ける可能性が高いエリアです。
明大前での一棟アパート投資の利回り
ここから指定の条件に基づき、2パターンで明大前と北千住の投資利回りを比較します。
今回はAIを活用し、分析データを抽出してみましょう。(以下図参照)
物件選びでは「土地に対して自分のイメージが先行する」という偏った判断をしてしまうことも少なくありませんが、AIを活用することで情報を客観視することができます。
【条件】
- 面積:150平米
- 建ぺい率:80%
- 容積率:300%
上記の土地に建築面積360㎡の建物を作る場合を想定し、以下2つのパターンで試算します。
パターン① | パターン② |
専有面積:50平米間取り:2LDK世帯数:7戸 | 専有面積:20平米間取り:1R世帯数:16戸 |
明大前パターン①50平米の2LDKが7戸の場合
AIの分析によると、明大前にある2LDK物件の想定利回りは2.94%です。
また、「不動産情報ライブラリ」によれば、明大前エリアの地価はおよそ1平米あたり150万円、建築価格は1平米あたり50万円とされています。
これらの条件をもとに、土地代金と建築費用のトータル額を計算すると、総コストは約4億円です。
利回り2.94%とすると、一戸当たりから回収できる賃料は月14万円と算出できます。計算式は以下の通りです。
【年間賃料の求め方】
年間家賃収入 = 2.94 × 4億円 ÷ 100 = 11,760,000円
【月額家賃の求め方】
月額家賃収入 = 11,760,000円 ÷ 12 = 980,000円
【一戸当たりの賃料の求め方】
1戸あたりの賃料 = 980,000円 ÷ 7戸 = 140,000円
つまり、月14万円の賃料で貸し出した場合、年間1,176万円の家賃収入が得られ、2.94%の利回りになるということです。
明大前パターン②20平米のワンルームが16戸の場合
同様に、次は単身者向けの20平米のワンルームという条件で、AIによる分析データを見ていきましょう。
想定利回りは3.24%と、先ほどよりも少し高い数値が期待できそうです。こちらも同条件で総コストを算出すると、4億5000万円と想定できます。
【年間賃料の求め方】
年間家賃収入 = 3.24 × 4.5億円 ÷ 100 = 14,580,000円
【月額家賃の求め方】
月額家賃収入 = 14,580,000円 ÷ 12 = 1,215,000円
【一戸当たりの賃料の求め方】
1戸あたりの賃料 = 1,215,000円 ÷ 16戸 = 75,937円
このパターンでは年間収入が1,458万円、一戸当たりの月の賃料は約75,900円です。
北千住での一棟アパート投資の利回り
本章では、前章で取り上げた明大前と同じ条件で、北千住の収益性を検証していきます。
「不動産情報ライブラリ」によると、北千住エリアの地価はおよそ1平米あたり100万円、建築価格は1平米あたり40万円です。
北千住①50平米の2LDKが7戸の場合
北千住で50平米の2LDK、7戸の一棟アパートを試算してみると、AIによる想定利回りは3.94%です。この物件の総コストは、3億3000万円と推定できます。
【年間賃料の求め方】
年間家賃収入 = 3.94 × 3.3億円 ÷ 100 = 13,002,000円
【月額家賃の求め方】
月額家賃収入 = 13,002,000円 ÷ 12 = 1,083,500円
【一戸当たりの賃料の求め方】
1戸あたりの賃料 = 1,083,500円 ÷ 7戸 = 154,785円
利回りから算出した賃料は約154,800円、年間家賃収入は1,300万円です。
北千住②20平米のワンルームが16戸の場合
北千住エリアにおけるワンルームの想定利回りは、5.68%ととても高い数値です。こちらの総コストを分析すると、約3億3000万円と算出できます。
【年間賃料の求め方】
年間家賃収入 = 5.68 × 3.3億円 ÷ 100 = 18,744,000円
【月額家賃の求め方】
月額家賃収入 = 18,744,000円 ÷ 12 = 1,562,000円
【一戸当たりの賃料の求め方】
1戸あたりの賃料 = 1,562,000円 ÷ 16戸 = 97,625円
この場合、一戸あたりの月額賃料は97,625円となり、年間の家賃収入は1,874万円です。
4パターンではどの不動産投資が成功しやすいか?
AIのデータをもとに、不動産投資における重要な数字がそろいました。これらのデータを活用してキャッシュフローを作成したり、今後の見通しを立てることで、不動産投資の成功率をさらに高めることができます。
4つの不動産投資パターンの中で、どれが最も成功しやすいかを考えてみましょう。
コスト面での比較
不動産投資では、かかるコストがそのままリスクに直結します。空室が発生し、保証がなければ収益が得られず、返済だけがのしかかるからです。
それでは、各物件を推定コストの高い順に並べてみましょう。
- 明大前②/約4億5000万円
- 明大前①/約4億円
- 北千住①②/約3億3000万円
北千住は同額となりました。コスト面だけでいうと、北千住を選択する方がよさそうです。
コストが高いと損益分岐点に到達するまでの期間が長くなります。投資した資金を回収するまでに時間がかかってしまい、その間は利益が出にくくなります。
空室や、マーケットの変動が起こってしまった場合はマイナスを被る可能性もあり、コストが低いほど不動産投資へ挑戦する際のハードルは低くなるでしょう。
損益分岐点は、不動産投資をするうえで重要な要素となるため、詳しく解説します。
損益分岐点での比較
損益分岐点とは、総収入が総コストを上回り、利益がゼロになる地点のことを指します。
この損益分岐点は利回りによって大きく変わるため、重要な指標です。各物件の損益分岐点を以下にまとめました。
明大前①
この条件に基づく試算によれば、約34年後に損益分岐点に達することになります。4億円の総投資額が金利を含むローン額である場合、返済方法によって異なりますが、しばらくの間は返済額と家賃収入がほぼ同等の水準で推移することが予想されます。
なお、この計算は「常に全部屋に入居者がいる満室状態」という前提である点に留意しましょう。
明大前②
この場合、損益分岐点は31年で達成可能であるため、先に述べた明大前①よりも有利な条件と考えられます。しかし、常に満室であるという前提は変わらないため、運営には十分な注意が求められます。
北千住①
北千住の場合、どちらも損益分岐点は明大前よりも短くなります。パターン①の場合、損益分岐点は25.4年です。この水準であれば空室リスクなどを鑑みても挑戦しやすいでしょう。コスト面を見ても、明大前よりはリスクが下がりそうです。
北千住②
北千住でワンルームを運用する場合、損益分岐点は17.6年にまで短縮されます。そのため、早期に損益分岐点に達することが可能となり、空室が生じた際にも余裕を持って計画を立てることができそうです。
まとめ
本記事では、AI分析データを活用し、世田谷区・明大前と足立区・北千住における不動産投資の比較をしました。
結論として、コスト面や利回り効率(損益分岐点)を考慮すると、北千住②がおすすめの物件であると言えそうです。不動産投資においては、「期待値が高く、不要なリスクを避けられる」物件が特に優位性を持ち、今回の北千住②はその条件を満たしています。
「不動産情報ライブラリ」を参照すると、明大前と北千住の建物価格には大きな差は見られませんが、土地の価格は明大前の方が高い傾向にあります。
AIによる分析を取り入れた結果、具体的な数値が示され、非常に明確で客観的な結論に至ったのではないでしょうか。不動産投資に挑戦するのであれば、このように数字や統計に基づいた計画を立てることで成功率を高めることが可能です。
また、今回は計算に含めていませんが、不動産投資には金利や管理費等、その他の諸経費が掛かる点にも注意が必要です。建物や土地の価格だけでなく、初期費用やランニングコストも考慮したうえで投資計画を立てることが重要です。ある程度のノウハウが求められますが、不動産投資は基本を守って運用すれば安定した収益が期待できます。
自分で調べるには限界があるため、プロに相談しながらすすめていくことが成功への近道です。
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