【大家必見】賃貸物件巡回で重要なチェック箇所8選!

この記事でわかること

  • 賃貸物件を巡回する重要性
  • 賃貸物件を巡回する箇所
  • 賃貸物件の巡回で必要な道具

不動産投資は「不労所得」と思われがちですが、物件価値を保つためには定期的な物件チェックが必要です。巡回することで、自分の目で物件の状況をチェックできます。さらにチェックしたポイントを、管理会社と共有することで、より効率的な物件運営が可能です。

そこでこの記事では、賃貸物件の巡回でチェックすべき重要箇所や巡回に欠かせない必需品などをご紹介します。物件の状態を快適に保つことで、入居者に良い住環境を提供することにつながるため、ぜひ参考にしてください。

賃貸物件の巡回は大家さんの重要な仕事

賃貸物件の定期的な巡回は、大家さんにとって重要な仕事の1つです。物件を定期的に確認することで、安定した賃貸経営に繋がります。忙しくて時間が取れない方も、時間が空いたら物件を確認するようにしましょう。

管理会社に丸投げするのではなく、自分自身での物件確認が重要です。 

賃貸物件の巡回とは?

賃貸物件の巡回とは、定期的に物件を見回って掃除や設備のチェックを行うことです。目的としては以下の2つがあります。

  • 物件の維持管理
  • 快適な生活環境の提供

建物を長持ちさせるために、維持管理するのは大切なことです。外壁や階段タイルの損傷などを発見することで早急な修繕が可能となり、入居者の安全確保に繋がります。また、動物や害虫などから入居者を守ることも可能です。クモの巣やハトの糞などがあれば清掃したり、除却の為の仕掛けを設置したりなど、対策ができます。

物件の状態が把握できる

巡回を定期的に行うことで、物件の現状が分かるだけでなく「管理状況」の確認が可能です。

  • 清掃をきれいに行っているか
  • 募集看板やのぼりは破損していないか
  • 定期的に消防点検などを行っているか

つまり、管理会社による清掃状況や設備の点検をしっかりと行っているかが把握できます。万が一、管理に不備がある場合は、管理会社に指摘して改善してもらいましょう。

賃貸巡回チェックシートを現地に持っていく

賃貸物件を巡回する際に、チェックシートを現地で作成するのがおすすめです。巡回する物件の場所を記載して、それぞれに「良好」「不良」「備考」などの項目を作成します。目視で状況を確認して、問題がある場合は備考にメモを書いておくと良いでしょう。

点検箇所清掃状況備考
エントランス✓良好 /  不良問題なし
共用廊下 良好 / ✓不良クモの巣あり
階段✓良好 /  不良問題なし
自転車置き場 良好 / ✓不良放置自転車あり

現地でチェックすることで「エントランスの汚れが目立つ」「階段にクモの巣がある」などが把握できます。特に作り方が決まっているわけではないため、自分が分かりやすいように作成してみましょう。

賃貸物件の巡回でチェックすべき重要箇所8選

ここでは、巡回でチェックすべき重要な箇所を8つ紹介します。8つともすべてチェックする必要があるため、忘れないようにしましょう。   

1. エントランス・掲示板

エントランスや掲示板は以下のようなチェックがおすすめです。

  • 自動ドアの開閉がスムーズかどうか
  • 扉の溝にゴミが溜まっていないか
  • 掲示板に古い掲示物がないか

エントランスや掲示板は、毎日入居者が出入りする場所です。物件の顔にもなるため、細かくチェックしましょう。

2. 集合ポスト・宅配ボックス

集合ポストや宅配ボックスのチェックは以下の通りです。

  • 空室のチラシ回収
  • 宅配ボックスへ放置荷物の確認
  • 宅配ボックスのダイヤル変更

空室がある物件の場合、チラシなどが溜まりがちです。見た目も悪いため、定期的に回収しましょう。

また、宅配ボックスによく見られるのが「放置荷物」です。入居者が確認し忘れていることが多いため、確認しましょう。飲食物であれば、賞味期限が切れる恐れもあります。管理会社や大家さんの責任を追及されないように、しっかりチェックしましょう。

3. 共用廊下・階段

共用廊下や階段は、クモの巣や雨による水垢が目立ちやすいです。そのため、巡回のついでに、掃き掃除を行いましょう。

なお、共用廊下に自転車やゴミなどの私物を置いている入居者もいます。通行時や災害時には大変危険になるため、私物を置かないように伝えましょう。

4. 消防設備

消防設備は、目視で確認しましょう。

  • 消火器は期限切れになっていないか
  • 消火器の表示プレートは設置してあるか
  • 火災報知器のランプは点灯しているか

消火器の使用期限が切れていたり、ランプが消えている場合は交換が必要です。目視で分からないことも多いため、消防点検の専門業者に点検や交換をしてもらうようにしましょう。

5. 植栽・樹木

物件の敷地にある植栽や樹木が伸びている場合は注意が必要です。特に夏場は、伸びるのが速いため、定期的な管理が必要です。また、道路側に伸びて車などの通行を妨げている場合や、隣の家に越境している場合はトラブルになりかねません。自分で作業できないときは、植木屋さんなどの専門業者に、剪定作業を依頼するのもおすすめです。

6. ゴミ置き場

ゴミ置き場の状況は、非常に重要です。入居者の満足度に密接に関係していると言っても良いでしょう。さらにゴミ置き場の状況が「入居する判断材料」になるケースも多いです。印象を良くするためにも、定期的な清掃や見直しを行いましょう。カラスなどの被害を防ぐために、ネットをかけるのもおすすめです。

7. 自転車置き場

自転車置き場には、パンクして使用できない自転車や、以前住んでいた入居者が放置している自転車があります。そのままにしておくと、ますます不要な自転車が増加して「自転車捨て場」になる恐れがあります。入居者に、自転車が放置されている旨を周知して、申し出がなければ処分するようにしましょう。

8. 避難経路

非常階段や非常扉周辺のチェックも欠かせません。災害が起こった場合、避難経路がしっかり確保されていないと命にかかわります。入居者の私物やゴミなどが置かれていないかを定期的に確認しましょう。

賃貸物件の巡回に欠かせない8つの必需品

ここでは、賃貸物件の巡回に欠かせない8つの必需品をご紹介します。前もって準備しておきましょう。 

軍手

ゴミ置き場や窓掃除を行う際に、汚れないように軍手をはめて作業しましょう。汚れだけでなく、ケガの防止にも繋がります。すぐに汚れるため、2〜3個は持っていくのがおすすめです。

脚立

脚立があれば、高いところの作業が捗ります。

  • 共用廊下の電球取替えや掃除
  • 樹木の剪定
  • その他高所の作業

ただし、転倒しないように注意が必要です。1人で作業する際には十分気をつけましょう。

ほうき・ちりとり

ほうきの大きさは様々ですが、おすすめの種類があります。ゴミの量や掃除の場所によって使い分けましょう。

種類特徴適した掃除場所
混穂ボウキシダの穂を使用しているためコシがあり「しなり」が良い物件全般
自在ボウキフローリングやタイルなどの床に最適なほうき。学校や美容院などでよく使用されている。共用廊下・エントランス
竹ぼうき竹でできたほうき。柔軟で丈夫。たくさんのゴミを回収できる駐車場

スマートフォン

修繕箇所や汚れを管理会社にその場で報告したり、業者への見積用に写真を撮ったりできます。とくに見積を依頼する際は、口頭ではなく実際の状況を写真で説明するのが分かりやすいでしょう。

また、暗い場所をライトで照らせるため懐中電灯の役割も果たしてくれます。

ゴミ袋

落ち葉やゴミを入れるために、2〜3袋は用意していきましょう。90リットルの大きめの袋が便利です。

雑巾

雑巾は様々な場面で活躍してくれます。

  • ガラス窓のふき掃除
  • 面格子の汚れ
  • 消火器の拭き掃除
  • 火災報知器の拭き掃除
  • インターホンのほこり
  • 集合ボックスの上段の汚れ

雑巾もすぐに汚れるため、4〜5枚は準備しておきましょう。

洗剤

潜在は、窓用と床用を分けて使用しましょう。なお、共用廊下にはすぐに取れる汚れだけでなく、頑固な油汚れなどが付着しているケースもあります。汚れの種類などで洗剤を使いわける方法を試すのもおすすめです。

ガムテープ

集合ポストのチラシを回収したあとに、空室の集合ポストに貼るために必要です。ガムテープにははがしにくいものがあるため、マスキングテープやビニールテープなどはがしやすいテープで代用できます。

まとめ

賃貸物件の価値を保つためには、定期的な巡回が必要です。管理会社に任せっぱなしにせず、自分の目でちゃんとチェックしましょう。また、チェックポイントを管理会社と共有することで、より効率的な物件運営ができます。

さらに、物件をいい状態に保つことは、入居者に良い住環境を提供することにつながるだけでなく、空室が出たときにもすぐに入居者が決まることが期待できます。そのため、資産価値の維持の面からも意味があると言えるでしょう。

賃貸物件の定期的な巡回が、満室経営に繋がることを知るべきです。

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