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2025年1月13日

キャッシュフロー

Cash Flow(英)はお金の流れのことです。また資金繰りとも言います。不動産投資の場合、収入から支出を引いた残りの金額のことを主にキャッシュフローと呼んでいます。一般的には、損益計算書の税引き後利益に減価償却費を足し、元金返済分を引くことで計算することができます。

つまり、キャッシュフローは不動産投資にとっての「手取り額」であり、極めて実際的で重要な数値です。

キャッシュフローについてわかりやすく解説

不動産投資を始める上で、キャッシュフローの理解は非常に重要です。本記事では、不動産投資におけるキャッシュフローの基本概念や計算方法、注意すべきポイントを初心者向けにわかりやすく解説します。

キャッシュフローとは?

キャッシュフローとは、収入から支出を差し引いた後に手元に残る現金のことを指します。例えば不動産投資の場合、賃料収入から運営コストやローン返済を差し引いた金額が該当します。また、減価償却も考慮することで、税引後キャッシュフロー(実質的な手残り)をより正確に把握できます。

キャッシュフローの計算方法

次の計算式で計算されます。

キャッシュフロー = 賃料収入 – ローン返済額 – 諸経費

キャッシュフロー = 賃料収入  – ローン返済額 – 諸経費

さらに税引後キャッシュフローを計算する際には、減価償却費を考慮します:

税引後キャッシュフロー = キャッシュフロー + 減価償却費 – 税金

1. 賃料収入

これは物件を貸し出すことで得られる家賃収入です。例えば毎月の家賃や駐車場の収入、共有部分の利用料などが含まれます。

2. 運営コスト

物件を維持・管理するために必要な費用です。具体的には以下が挙げられます:

  • 管理費
  • 修繕積立金
  • 固定資産税
  • 火災保険や地震保険
  • 空室期間の損失(家賃収入がない期間)
3. ローン返済額

物件を購入する際に借り入れたローンの元本返済分と利息部分を指します。

4. 減価償却費

減価償却費は、建物や設備の価値を法定耐用年数にわたって配分する費用です。これは現金支出を伴わないため、実質的な手残り資金を増やす効果があります。不動産投資においては、税金計算時に重要な要素となります。

キャッシュフローの具体例

以下に、具体的な数字を用いたシミュレーションを示します。

  • 賃料収入: 月額15万円
  • 運営コスト: 月額3万円
    • 管理費: 1万円
    • 修繕積立金: 1万円
    • その他経費: 1万円
  • ローン返済額: 月額10万円
  • 減価償却費: 月額2万円
  • 税率: 20%

この場合のキャッシュフローは以下の通りです:

キャッシュフロー = 15万円 – 3万円 – 10万円 = 2万円

税引後キャッシュフローを計算する際には、以下の手順を取ります。

  1. 課税対象額を計算 課税対象額 = キャッシュフロー + 減価償却費 = 2万円 + 2万円 = 4万円
  2. 税金を計算 税金 = 課税対象額 × 税率 = 4万円 × 20% = 8,000円
  3. 税引後キャッシュフローを計算 税引後キャッシュフロー = キャッシュフロー + 減価償却費 – 税金 = 2万円 + 2万円 – 8,000円 = 3万2,000円

この3万2,000円が毎月手元に残る実質的な現金です。

分析のポイント

  1. 空室リスクを考慮する
    賃貸物件が常に満室であるとは限りません。空室期間が長くなると収入が減少し、結果的にキャッシュフローがマイナスになる可能性があります。
  2. 予期せぬ出費に備える
    設備の故障や緊急修繕など、突発的な支出が発生する場合があります。そのため適切な修繕費用の積み立てを行いましょう。
  3. 減価償却を活用する
    減価償却を適切に計上することで、課税対象額を抑えられます。また税引後キャッシュフローを増やすことも可能です。
  4. 長期的な視点で見る
    初期費用が高額でも、長期的に見ればキャッシュフローが安定する物件もあります。物件購入時には、将来の収支計画をしっかり立てることが重要です。

改善の方法

  1. 賃料設定の最適化 周辺相場をリサーチし、競争力のある家賃設定を行いましょう。
  2. 運営コストの削減 管理会社の見直しや光熱費の効率化など、無駄な支出を減らす工夫をします。
  3. ローン条件の見直し 金利の低いローンへ借り換えることで、返済額を抑えることができます。
  4. 減価償却費の最大化 建物の購入価格や設備費用をしっかり区分して計上することで、減価償却費を最大限活用します。

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キャッシュフローに関するよくある質問(FAQ)

Q1: キャッシュフローとは何ですか?

A: 不動産投資において手元に残る現金の流れを指します。例えば賃料収入から管理費、ローン返済、税金などの支出を差し引いた額がキャッシュフローとなります。

Q2: キャッシュフローをプラスにするためにはどうすればよいですか?

A: 例えば高い家賃収入を得られる物件を選んだり、ローンの金利や返済計画を最適化したりする他、維持管理費を抑えるなどの工夫が必要です。

Q3: キャッシュフローがマイナスになるとどうなりますか?

A: 毎月の支出が収入を上回るため、自己資金を補填し続けることになり、最終的には投資の継続が困難になる可能性があります。

Q4: キャッシュフローの計算方法は?

A: 一般的な計算式は以下の通りです:

キャッシュフロー = (賃料収入 - 管理費 - 固定資産税 - 修繕費 - ローン返済額)

この数値がプラスであれば、手元にお金が残る状態です。

Q5: キャッシュフローを考慮せずに不動産投資をすると何が起こりますか?

A: 表面利回りのみで判断すると、実際の支出を考慮していないため、想定外の赤字経営となる可能性があります。そのため、事前にシミュレーションを行うことが重要です。

Q6: キャッシュフローを増やすための具体的な方法は?

A: 家賃設定を適正価格にする、リノベーションによる付加価値向上や税制優遇を活用する、また固定費を削減するなどの対策が考えられます。

まとめ

キャッシュフローは不動産投資の成否を左右する重要な指標です。計算式を正しく理解し、運営コストやリスクを考慮した収支計画を立てることで、安定した収益を得られる投資を目指しましょう。また、減価償却を適切に活用することで、税引後キャッシュフローを最大化することが可能です。不動産投資を成功させるために、まずはキャッシュフローの基礎をしっかり押さえてください。

国土交通省 財務諸表の概要

減価償却について詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。


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